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パナセアゲル

PanaceaGel 開発経緯

細胞が3次元的に増殖するためにはスキャフォールド(細胞の足場)が重要な役割を担っています。代表的なスキャフォールドであるコラーゲンは優れた特性を示しますが、不特定の動物由来成分を含有するため、それらが実験データのばらつきの原因となる場合があります。
この問題を解決するため、我々は「コラーゲンゲル代替品として使用でき、かつ、動物由来成分を含まない」ことをコンセプトとしたスキャフォールドの開発に取り組み、水溶媒中でナノファイバーネットワークを形成する自己集合性ペプチドを主成分とした

100%化学合成ペプチドゲルスキャフォールド=PanaceaGelが誕生しました。

主成分ペプチドの一次構造

PanaceaGelは4種類13個のアミノ酸を独自配列させたペプチドを主成分としています(特許第4620804号)。ペプチドの一次構造は以下の通りです。

主成分ペプチドの一次構造
R:アルギニン(塩基性アミノ酸)、 L:ロイシン(中性・疎水性アミノ酸)
D:アスパラギン酸(酸性アミノ酸)、 A:アラニン(中性・疎水性アミノ酸)

ゲル形成のしくみ

PanaceaGel のペプチドは水溶媒中で、水素結合、静電的相互作用、疎水性相互作用などの働きによって積層することによりナノファイバーを形成します。高次構造として形成されたナノファイバー同士はさらに絡み合い、ナノファイバーネットワークを構築します。このナノファイバーネットワークは含水率99%以上でもゲルを形成し、肉眼では透明なゲルとして観察することができます。
上記の様々な相互作用によってペプチドがお互いに会合し、集合する現象をペプチドの自己集合(self-assembling)と呼んでいます。

ゲル形成のしくみ
βシート構造
13個のアミノ酸からなるペプチドが水素結合、静電的、疎水性相互作用等を介してβシートを形成します。
  ナノファイバーの形成
形成されたβシートは親水面と疎水面を持ち、水溶媒中では疎水性相互作用によって、幅がナノメートルオーダーのファイバーを形成します。
  ナノファイバーネットワークの構築
ナノファイバー同士が絡み合うことによって、ナノファイバーネットワークが構築され、最終的に高含水率(99%~)のゲルとなります。

製品概要

PanaceaGelは中性領域で安定して使用できる100%化学合成ペプチドゲルスキャフォールドです。細胞3次元培養や薬剤徐放のための担体として使用することができ、動物由来のスキャフォールドのように生理活性物質などの不確定成分を含まないことを特徴としています。そのため、細胞培養実験などにおいて、安定した実験データが得られることが期待されます。
PanaceaGelはアルギニン、ロイシン、アスパラギン酸、アラニンの4つのアミノ酸からなる13残基のペプチド が水中において自己集合的に会合し、最終的に3次元ネットワークを構築することによってハイドロゲルを形成しています。
pH値が初めから中性領域に調整してありますので、細胞懸濁液との直接混合により、直ちに細胞3次元培養を開始することが可能です。

用途

3次元培養用スキャフォールド、薬剤徐放の担体など。

適応例

細胞3次元培養
PanaceaGelを用いた細胞3次元培養
A:マウス筋芽細胞(C2C12)の生死判別(培養8日目)。青:DAPI(死細胞核)、緑:Calcein(生細胞)。Scale bar=50um。B:ヒト軟骨肉腫細胞(OUMS-27) 培養12日後に凍結切片を作成し、免疫染色を実地。青:DAPI(細胞核)、緑:アグリカン、赤:Ⅱ型コラーゲン。Scale bar=10um。

PanaceaGelはこれまでにマウス筋芽細胞(C2C12)(右図A、参考文献1)、ヒト軟骨肉腫細胞(OUMS-27)(右図B)、ラット筋芽細胞(L6)、新生児ラット単離心筋細胞、ヒト胎児肺由来維芽細胞(TIG-1)などを用いた細胞3次元培養の実績があります。これらの結果からPanaceaGelは細胞培養に適したスキャフォールドであることが示されています。


<参考文献>
1.Nagai Y, Yokoi H, Kaihara K, Naruse K. The mechanical stimulation of cells in 3D culture within a self-assembling peptide hydrogel.
Biomaterials 2012;33(4):1044-1051

特徴

  • ・100%化学合成によるペプチドを主成分としたゲルスキャフォールドです。
  • ・動物由来成分や病原体を含みません。
  • ・無色透明で、中性領域に調整してあります。
  • ・細胞懸濁液との直接混合により、直ちに細胞3次元培養を開始することができます。
  • ・等張化した製品(SPG-178-204,208)でご用意しています。
  • ・室温での保存が可能です。

<製品比較表>

PanaceaGel コラーゲン 生分解性ポリマー
由来 化学合成 動物由来 化学合成
力学的強度
pH 中性 中性・酸性 中性
細胞生着率
(生体適合性)
良好 非常に良い 良好
透明性 高い 高い 低い



<製品仕様>

品番 SPG-178-004 SPG-178-204 SPG-178-008 SPG-178-208
ペプチド濃度 0.4 w/w% 0.8 w/w%
pH 中性
等張化
オートクレーブ
処理
容量 1mL/2mL


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