培養細胞伸展技術について

弊社が販売する培養細胞伸展システム『ShellPa』および『ShellPa Pro』は、岡山大学大学院・医歯薬学総合研究科・システム生理学 成瀬恵治教授の監修のもとで開発されました。

成瀬教授は2003年に大学発ベンチャー・ストレックス社を設立し、組織・細胞へメカニカルストレスを与えながら培養できるシステムの研究開発に取り組まれています。
ストレックス社設立前を含む、20年以上の研究開発実績は、現在、メカノバイオロジーに基づく研究用資材・医療器具等の研究開発を行うストレックスインターナショナル社(Strex International, LLC)へ引き継がれ、その技術は弊社製品へも活用されています。

シェルパプロとは

シェルパプロは生体内の動的環境を再現することを目的として、生体外で培養中の細胞に伸展応力を与えるように開発された培養細胞伸展システムです。
通常の静置培養では得られなかった培養細胞の変化や応答を確認することができます。
シェルパプロはシェルパの基本機能に加え、よりバリエーション豊富な動的環境を提供することができます。

製品特徴

  • 多彩な伸展パターンが設定可能

    ● 伸展波形 正弦波、矩形波、三角波、のこぎり波など
    ● 伸展速度 0.4mm/min(1%)- 960mm/min(20%)
    ● 伸展率 1-20% (1%ステップ)
    ● 伸展状態の保持 伸展状態・非伸展状態を24時間保持
    ● 連続伸展周期の設定 設定周期終了時に自動停止
  • タッチパネル操作による条件設定

    コントローラーのタッチパネルによる簡単な操作で条件設定が可能。
  • 発熱の少ない電動モーターを採用

    伸展駆動に発熱が少ないモーターを使用し、インキュベーター内の温度に影響を与えません。

伸展パターン

シェルパプロのプログラム機能は、伸展率、速度、伸展保持時間、連続伸展周期数等で設定できます。矩形波と正弦波を基本として細胞に合わせた機械的な刺激(メカニカルストレス)を与えることができます(下図参照)。

Operating Pattern (showing reference wave patterns)

オペレーティングパターン入力方法

伸展条件の設定方法については、下記の画面で、パラメーター(1、B、C、D、E)をタッチパネルにて各々入力することで設定。


1:伸展率(%)
A:伸展周期(A=B+C+D+E)
B:伸展最長までに要する時間(傾き:伸展速度)
C:最長伸展状態での保持時間
D:非伸展状態への復元時間(傾き:復元速度)
E:静止培養時間(非伸展状態での保持時間)
Cycle:連続伸展周期数(伸展周期(A)の倍数で自動停止までの運転回数を設定)

オペレーティングパターン入力例(パターンA)

操作方法

  • 予め使用する細胞をストレッチチャンバーに播種し、培養を行います。
  • コントローラーの電源を入れ、タッチ画面より基本パターン(矩形波・正弦波)を選択し、伸展条件(伸展率、速度、伸展保持時間等)を設定します。
  • チャンバーホルダーにストレッチチャンバーを取り付けます。
  • チャンバーホルダーを本体に設置します。
  • コントローラーのSTART(タッチスイッチ)ボタンを押し、伸展培養を開始します。

実施例

ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)の伸展培養

シェルパプロを用いて伸展率10%、1HzでHUVECを24-72時間伸展培養すると、伸展方向と垂直に細胞が配列し(右上)、ストレスファイバー(F-actin染色像、緑色)を発現しました(中段)。
透過型電子顕微鏡では伸展方向と垂直にアクチンファイバーの発現(左下**)とアクチンファイバーが集束したストレスファイバーの発現(右下**)が観察されました(矢印は伸展方向を示します)。

マウス筋芽細胞(C2C12)の伸展培養

シェルパプロを用い伸展率10%、1HzでC2C12を24~48時間伸展培養すると伸展方向と垂直に細胞が配列しました(右上)。
透過型電子顕微鏡で静置培養の場合、細胞の方向に関係なくアクチンファイバーが観察されました(中段)。
48時間伸展培養すると、伸展方向と垂直にアクチンファイバーの発現(左下**)とアクチンファイバーが集束したストレスファイバーの発現(右下**)が観察されました(矢印は伸展方向を示します)。

システム構成

  • ■ 本体


    サイズ
    :290(W)×300(D)×120(H)mm(閉蓋時)
    :290(W)×300(D)×255(H)mm(開蓋時)
    重量
    :6kg

  • ■ コントローラー


    サイズ
    :320(W)x270(D)x155(H)mm
    重量
    :4kg
    AC
    :IP 100-240V 47-63Hz、OP DC24V 2.5A(最大)

■ ストレッチチャンバー仕様

シェルパシリーズ専用に開発されたチャンバーです。透明な底面を通して顕微鏡による観察が可能です。高い伸展性と復元力でシェルパシリーズでの安定した実験を可能にしています。
素材
:PDMS(Polydimethylsiloxane)
培養底面積
:4㎝2

※培養前にフィブロネクチン、コラーゲンなどにてコーティング処理が必要です。
  • オプションパーツ(別売り)
    二段式チャンバーホルダーを使用すると、最大12個のストレッチチャンバーを同一の条件で、一度に伸展培養が可能です。

シェルパシリーズ仕様

シェルパプロ シェルパ
システム写真
本体サイズ 290(W)x300(D)x120(H) mm 270(W)x210(D)x93(H) mm
本体重量 6kg 3kg
駆動方式 電動モーター コンプレッサー
伸展率 1~20% (1%ステップ) 2,4,5,6,8,10,12,15,20%
周波数 1/60~2Hz 1/60~2Hz
伸展速度 0.4mm/min(1%)~
960mm/min(20%)
一定(低速不可)
伸展波形 正弦波、矩形波、三角波、のこぎり波
2種類矩形波の組み合わせ
矩形波、三角波
伸展保持 0 sec~24h 周波数に連動
周波数が1/60Hzの時に最大30sec
タイマー機能
(自動停止)
連続伸展周期の繰り返し数で設定可 10min単位で伸展-停止時間とその繰り返し回数(1~100回)を設定可
取付チャンバー数 6(オプションセット 最大12) 最大6
電源アダプター IP 100-240V 47-63Hz
OP DC24V 2.5A(最大)
IP 100-240V 50/60Hz
OP DC12V 1A(最大)
「シェルパ プロ」の取扱説明書、文献、商品パンフレットはこちらからダウンロードしてください。
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